010 メロスQ&ロータスQのメンデルスゾーン　弦楽八重奏曲 (01-04-15)

　ＦＭライブ・エアチェックには二つの大きな楽しみがあります。第一は自分
の拍手が入った録音が残せること。第二にひいきにしている演奏家のＣＤ化さ
れていない曲のコレクションができること。01年3月8日放送された昨年10月の
メロス・クワルテット・ライブは、まさにこの二つを満たしてくれました。

　メロスは20年以上追いかけている団体で88年の来日公演からほとんど毎回Ｎ
ＨＫがマイクを立ててくれるので、当方のＤＡＴにはそのほとんどに自分の拍
手が含まれています。メンデルスゾーンの「弦楽八重奏曲」（メン8）という
名曲は二つの優れたクワルテットが同時にそろって録音しなければならないの
で、現代最先端を走る名手たちのＣＤが全くありません。ドイツ・クワルテッ
トの使徒というべきメロスはその自覚もあってか、演奏会では頻繁に取り上げ
ており、ＦＭでも今まで2回放送されました。今回は愛弟子ロータスが加わり
大きく成長した彼らを優しく包みながら、そのフレッシュな感性に触発された
メロスが老練かつ溌剌とした音楽を作っています。チェロのブックのキスまで
飛び出して和気あいあいの雰囲気に包まれました。

　3つになったメロスのメン8の中では、第2バイオリンがピーラーに変わった
直後のシネ・ノミネとの互角の張り合いが聴ける93年録音が最高ですが、やは
り自分の参加した今回の録音もまた至宝としてきっそくＣＤ−Ｒ化されました。